とりあえずてきとーにかたってみます。改(仮)

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長い夜明けて朝になれ【ARASHIC】嵐アルバムレビュー #5



アメーバブログ投稿エントリの再掲です。




嵐の楽曲を勝手に語ろう。第5弾。

今回は2006年発売6thアルバム「ARASHIC

リリースされた年代が05年前後に偏っていますが、完全なる気分なので悪しからず。(笑)

 

ARASHIC

ARASHIC

 



今アルバムの顔「COOL&SOUL」に登場する歌詞「そして幕開け第二章」。
その言葉通り、なかなか光を浴びることのなかった彼らの、ここから始まる快進撃の序章を見せつけられたかような、なおかつ、これまでのジャズ・ファンクやブラック・ミュージックの要素もしっかり入った、嵐ポップスの集大成ともとれるようなアルバムです。

ドラマ「花より男子」の大ヒットにともない注目を浴びた「WISH」
そんな(当時の嵐としては)バカ売れしたシングル曲リリースのその直後にこんなコアなアルバムを出してくるとは、なかなか攻めてます。Jストさん。

こんな良い仕事してるのに、どうしてこの後リリースされる3作品はあんな糞盤(ごめんなさい)に仕上がってしまったのか。

とりあえず全種買いするヲタの頭数が多くて何をやっても売れてしまう、ちょっと笑っちゃうような状況の今こそ、こういうものを出すべきだと思うのよ。
それで「嵐って面白い」と思ってくれる人がもっと増えたら、今の人気を不動のものに近付けられると思うんだけどねぇ。
良い曲チックなだけの曲はそろそろやめようぜ。Jストさん。

けどまあ、最新アルバム「Popcorn」はなかなか面白い出来に仕上がっていたと思うので(個人的な好みは置いといて)今後に期待……かな?
ワイルドアットハートも、ひっっさしぶりにシングルで良いものができたなと思うし。


そんなわけで、あまり入門編にはオススメしないアルバムです。(近年の嵐楽曲とはイメージが違うからであって、本当はめちゃくちゃ聴いてほしい作品です)
逆に、アイドルポップスは苦手だけど、ちょっと勉強してみようかな……なんて方がもしいらしたら、ぜひともオススメしたいかも。
 

 

1.WISH(作詞:久保田洋司、作曲:オオヤギヒロオ、編曲:CHOKKAKU)

嵐をより多くの人に知ってもらうきっかけになった曲。めちゃくちゃ売れたイメージだけど30万枚くらいしか売れてないんだよね。
嵐が好きだと言うと「え、嵐?(笑)」という反応を返されることが殆どだった時代に、クラスメイトが普通に嵐の曲を口ずさんでいるという光景は、それはもう涙ものでした。良い時代だったなぁ。握手会とかね。今じゃありえないよ。……って、曲の感想じゃないや。
脱線しましたが、きらびやかなイメージで、このアルバム唯一のTHE・アイドルソングですね。地味に名曲。
先頭に持ってきてくれて良かった…けど、新参のファンの方がいきなり聴いて「あー、この曲知ってる♪」ってテンションでこのアルバムに入っていったら大コケします。(笑)

歌詞:http://www.uta-net.com/song/35719/

マイレート:★★★


2.ランナウェイ・トレイン(作詞:SPIN、Rap 詞:櫻井翔、作曲:Anthony Little・Rick Kelly、編曲:鈴木雅也

ヌーノ・ベッテンコートとビリー・シーンが参加。二宮氏も言ってたけど本当にスゴイ。イントロからシビれます。そこに乗っかる櫻井さんの笑い声がもうね……!これぞ嵐!ってかんじ。
WISHの可愛らしい余韻に浸って上に書いたようなテンションで聴いていると、イントロで若干ビビります(笑)
ラップ以外の全パートを5人で歌う曲っていうのもめずらしい。(というかこの曲だけ?)ちょっと重ためのサウンドにのっかるアイドル嵐のボーカルがまた良い感じのポップ感を演出していて、疾走感があって、本当いいよね!この曲!

いつの間にか重ねた毎日 振り返らず走ったRailで
何つかんで 何無くした? あの頃の未来忘れそうだね

ここの詞が特に当時の彼らにハマっていると思う。「君がいるなら どこまでもRunaway!」っていうのも新たな幕開けとなるこの時期にふさわしく、より感慨深いものがあります。ラップのメロも好きだなー。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/51197/

マイレート:★★★★☆


3.Raise Your Hands(作詞:SPIN、Rap 詞:櫻井翔、作曲:Stefan Olsson・Tim Norell、編曲:安部潤

ギターのカッティングが好き。どこか懐かしい雰囲気のするおしゃれな曲ですね。ベースもたまらん!こういうちょっとダークな感じの音が入ってる曲だいすきだーーー!!!!
「右の方 左の方……」っていうラップもまた面白い。ヘッドホンで聴くとちゃんと歌詞の通りの方向から聞こえてくるし。最後もかっこいい。
そしてなんといっても大野さんのフェイク!!なんっなんじゃ、あれは!!良い感じに色気があって艶っぽくてそれでいて力強くて、たまりません。「ヘイナァ~ウ」ってのもポイント。突き抜けるような「Music!」も最高。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/52816/

マイレート:★★★★★


4.きっと大丈夫(作詞:SPIN、Rap詞:櫻井翔、作曲・編曲:Shinnosuke

当時の嵐を象徴する楽曲だと思ってます。
華やかなサウンド、歌詞、ラップ、どれをとってもすごく“らしい”なと。WISHヒット後のこの時期に発表できたことにすごく意味があったと思う。特に大サビ前のラップが良いの。

窓を開ければ 明日の空も晴れるはず
きっとそれが糧になる 今日も楽しみ もれなく
いつも焦ってた あの日の僕に会えれば
想い 伝え 叫ぶさ“夢はでっかく こう描く”

「いつも焦ってたあの日の僕」から徐々に大きくなってきた彼らが、この時期にこうやって自信を持って歌ってくれたことがすごく良かったし、思い入れの強い曲です。
直前に「Let’s get back to the hook(サビに戻るよ)」って付いてるところを見ても、ここが櫻井さんの一番伝えたいことなんだと思うし、ほんと素直に心に響く。
Cメロの「回り道も たまにはわるくない!そんなことで 悩んでナイナイ! 力抜いて 休んでいいじゃない!」の軽さもまたいいよね。ほんと良い曲だなーこれ。
ちなみに作曲・編曲はSOUL'd OUTのShinnosuke氏。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/42197/

マイレート:★★★★☆


5.Ready To Fly(作詞:masa-ya、作曲:家原正樹、編曲:石塚知生

大野さんがフィーチャーされたファンクナンバー。このアルバムはソロ曲ではなく、それぞれのメンバーがメインで歌った曲が入っているのが面白い。あくまでも“メイン”なだけでちゃんと5人で歌ってます。
これは大野さんの伸びやかな歌声とベースがたまらない!!ホーンの音もすごく目立ってるんだけど、どこか切なさが感じられていいです。

僕らは 未来のため生きてるんじゃない
今だけの大事なものだってあるはず

ここのフレーズが大好き。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/51829/

マイレート:★★★★☆


6.キャラメル・ソング(作詞:小川貴史 、作曲:松下典由、編曲:高橋哲也)

二宮さんフィーチャー曲。なんでも15分程で録り終えたらしいです(笑)
これはね、2番Aメロの「灯り点るのを見てた」「見てた」。ここ聴きどころ。とりあえず他はいいからここ聴けココ。
「甘い夕空がとけてゆく」っていう、窓から見える夕暮れ時の景色をキャラメルに例えた表現ももうね。いいよね、ほんと。
こういう切ないけど、温かさも感じられる曲歌わせたら嵐一だと思います。二宮氏。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/52817/

マイレート:★★★★☆


7.COOL&SOULhttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B009EGSYMC/hatena-blog-22/(作詞:SPIN、All Rap presented by 櫻井翔、作曲・編曲:吉岡たく

やっぱ嵐はこうでなくっちゃ!!
当時の彼らが「俺らがあくまで タイトなパイオニア」「未完の大器を再起動」「この歴史を後世に語れるだろう?」とか言っちゃうんだよ?この野心丸出しな感じ、ほんと好きです。
こういうちょっと挑発的でどこか嘲笑うような黒い感じなんだけど華やかさも忘れていない、というなんとも複雑な感じが嵐ならではだと思います。
爽やかな売れ線もいいけど、ここらでガツンと一発こういうの出しませんかね。もちろんシングルで。(ほんとにやったら超チャレンジャー。GJすぎるw)

翔ちゃんの「ya so cute 二番煎じ」の歌い方がとんでもなくツボ。(この「二番煎じ」という言葉について当時すごく話題になりましたが、あまりむしかえすのもよくないのでそっとしときます(笑)こういう言葉を入れてくるあたり、当時の彼らだなーって感じがしますね)
「五人で奏でるのは HIP HOP じゃなく 真似し難い様な HIPなPOP」っていう詞もすごく的を射ててすごいなって素直に思いました。
「アイドルがラップなんて」とバカにされながらもリリックを書き続け(ポニキャ時代は違うけども)見事そのスタイルを確立させた櫻井さん。そして辿り着いたのが「HIP POP」という形で。それを5人で紡いでいくというね。んで、「そして幕開け 第二章」ですよ。ああああーやっぱこの曲にリアルタイムで出逢えたのは本当に幸せだったわ。あと「きっと大丈夫」ね。

ストリングスとか鍵盤とか金管とか、「カラカラカラ喉潤すのには~HIPなPOP star」の疾走感とか、「ARASHI IS BACK!」っていう終わり方とか、とにかくもう最初から最後まで本当かっこよすぎる。
ちなみに「COOL&SOUL for DOME07」の方もめちゃくちゃかっこいいです。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/50494/

マイレート:★★★★★


8.旅立ちの朝(作詞:SPIN、作曲:Shusui、Fredrik Hult、Jonas Engstrand、編曲:ha-j)

COOL&SOULの勢いのままI Want Somebodyに行ってもらいたかったとずっと思ってたんだけど、前曲の強気な決意表明からのこういうメッセージもグッときて良い流れだね。と、今改めて聴いてて思いました。(アルバムのラストを飾ってほしかったという気持ちもやっぱりあるけど)
「Stay with me」っていうのがまたいいよね。“ついてこい”じゃなくて“一緒にいて”なの。
あとね、ここ。

間違いだらけの毎日も 愛していけるように
ちからいっぱい 夢を見るよ 輝けるように
しあわせはいつも つかみとるもの
胸張って 言えるかな ここが一番しあわせと

この時の嵐さんにすごくリンクしていていいよね。そういうの抜きにしても良い言葉だと思うし。
歌唱面でも、出だしの二宮とラストの大野さんのソロパートがすんごく良い。
どんどん広がっていく感じのする壮大なつくりで、バラードだけど珍しく大好きな曲。ストリングスメインの感じとか、ところどころ入る金管が涙を誘う。
アレンジにすごく苦労されたみたいだけど、本当に綺麗に感動的に仕上げてくださってさすがha-jさん。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/56674/

マイレート:★★★★☆


9.I Want Somebody(作詞:Axel G、作曲:Shusui、Stefan Aberg、Fredrik Hult、Ola Larsson)

松本さんフィーチャー曲。イントロからベースがまじかっこよすぎて鳥肌モン。80’sロックって感じ。
なんとマイケル・ジャクソンのバックバンドの方々がそっくりそのままのメンバーで演奏してくださってるってんだから驚きですよ。「MJバンドは、今、松本潤バンドってことですよ」とは櫻井さん。ww
けど、そんなん抜きにしても本当にとにかくかっこいいっす!!とりあえず私好みすぎて「とにかく聴いてください」としか言えません。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/52818/

マイレート:★★★★★


10.Secret Eyes(作詞:Erykah、Rap詞:櫻井翔、作曲:Gajin、編曲:岩田雅之

相葉さんフィーチャー曲。当時の私はSecret Eyes=SPEEDの曲だったので聴いてみたら全然イメージと違くてびっくりした。(笑)
ファンキーでさらっと聞いた感じだと相葉くんっぽくない曲なんだけど、これは彼にしか歌えない歌詞。「合コンで気になるあのコと2人抜け出したいけどどうしよう?」みたいなさ、まさに相葉さんって感じ(笑)他の4人にはゼッタイ似合わない。ファルセット混じりの歌声もなかなかいいかんじ。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/51830/

マイレート:★★★


11.超2ありがとう(作詞:Erykah、作曲:Henrik Rongedal、Magnus Rongedal、編曲:岩田雅之

「まさかタイトルがこうなるとは」「2乗って何?」by.櫻井さん。な翔ちゃんフィーチャー曲。
確かにタイトルはちょっと「ん???」だけど、曲自体は良い曲です。ま、「世界中にありがとうを伝えよう」なんて、ちょっと壮大すぎるテーマではあるけども。
「にらみ合ってたオヤジにも よく見たら いいとこあるな」「頭きて 怒る前に そんな事 忘れちゃえ」とか超ポジティブ。櫻井さんらしい歌い方でハッピーな気持ちになれる曲。「君のオリジナルの 言葉でいい」って好きだなぁ。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/56675/

マイレート:★★★


12.CARNIVAL NIGHT part2(作詞:久保田洋司、作曲:上野浩司、編曲:長岡成貢

明るい曲調に切ない歌詞がのっかるという、嵐さんお得意のスタイル。
イントロの徐々に盛り上がっていく感じとか、アウトロのどんどんフェードアウトしていく感じが、パレードの感じをよく演出していますね。
「part2」と付いていますが、別にpart1は存在しません。アレンジを重ねていくにつれデモと全く別物になってしまった為につけたそうです(笑)「C・A・R・N・I VAL NIGHT!」のとこが「水・金・地・火・木・土天海 冥!」だったらしいけど、どんな曲だソレ(笑)
今ではコンサートの定番曲なので無条件に「Fu!Fu!」と叫んでしまう。パレードらしく華やかなサウンドなので真面目に聴けません。めちゃくちゃ切ないのに。

歌詞:http://www.uta-net.com/song/51198/

マイレート:★★★★


13.シルバーリン(作詞:山本成美、作曲:北川 吟、編曲:若草恵)

初回盤ラストの曲。ベッタベタのラブソング。さっきも書いたけど、旅立ちの朝をラストにしてほしかった。という気もしないでもない。捨て曲……ってほどではないけど、唯一飛ばしてしまう曲かも。これで終わるくらいならCARNIVALのフェードアウトで終わりたい。けど、出だしの大野さんソロがまた素敵すぎるんだよなあ。
あと、2番サビのこれ。

高価なものはまだ買えないけど
いま俺にできる精一杯のこと
君を抱きしめる
ただ君が震えている夜は ずっと

高価なものはまだ買えないってとこが等身大な感じでいいですね。一人称が「俺」なのも嵐楽曲にしてはめずらしい。
ところで2番Aメロで唐突に出てくる「にゅうどう雲」。一体なんの意味があるのだろうか?夏の曲だってことを強調するため??

歌詞:http://www.uta-net.com/song/50847/

マイレート:★★☆


14曲目のLOVE PARADEはDVDでチラッと聴いただけであんまり覚えてないので割愛。けどジャズっぽいお洒落な曲だったような気がする。たしか。




改めて聴いてみると、ほんっと名盤だな。これ。
嵐として大きな転換期を迎えた時期のリリースなので、全体を通して「共に歩んでいく」というようなメッセージが強いように感じました。だから曲の系統はめっちゃバラバラなのに、すごくアルバムとして綺麗にまとまってる。前作「One」のようにソロ曲をガツンと入れるのではなく、「フィーチャー曲」という形にしたのもすごく良かったと思う。


どの曲も本当に良いので、ぜひ聴いてみてください。
個人的には最も好きなアルバム。