変わらぬ誓いをかわして【One】嵐アルバムレビュー #4
※アメーバブログ投稿エントリの再掲です。
嵐の楽曲を勝手に語ろう。第4弾。
今回は2005年発売5thアルバム「One」
当時からのファンの間で伝説と語り継がれるOneツアー。
一説によれば「あまりにも出来が良すぎたため、映像化しても良さは伝わらないだろう」との観点からDVD化がされなかった、との話もあるほど。(他にも、著作権絡みの問題等、諸説ありますが)
せめて、参加された方限定でも映像化すればよかったのになぁ。
そんな神コンサートですが、アルバム自体は正直微妙。
まあ、アルバム引っ提げてのツアーなのにもかかわらず、「アルバム発売よりツアー開幕の方が先」というなんとも悲しすぎる扱いの時期だったので、仕方ないのかなぁ。
ってことで、アルバムとしての意味合いがどうにも薄すぎる。
アルバムの後半にソロ曲が5曲まとめてドカンと入っちゃってるのもなんかなぁ。
曲1つ1つは良いものが多いだけに、もったいない印象を受けるアルバムです。
1.Overture(Rap詞:櫻井翔、作曲・編曲:岩田雅之)
冒頭の櫻井さんのあくびが印象的。
スタイリッシュかつムーディなサウンドに5人のラップがのっかって、なんともお洒落な雰囲気。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43940/
マイレート:★★★★
2.夏の名前(作詞:hamai、Rap詞:櫻井翔、作曲:原田勝通、編曲:ha-j・吉岡たく)
出だしと大サビ前の、大野さんの優しく囁きかけるような歌い方がいい。ここにきてまたさらに歌唱レベルを上げたような印象。
ピアノとストリングスがほどよく切なさを醸し出していて、涙を誘う曲。5×10ツアーが落選したとき、なぜかこの曲を聴いて号泣した思い出があります(笑)
ただ、大サビのファルセットコーラスが気持ち悪過ぎてあんまり好きじゃない曲。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43950/
マイレート:★★★
3.ROMANCE(作詞:HigherF、作曲:ジョーイ・カーボーン、編曲:大坪直樹)
全体的に大宮の声が目立っていて好きです。サウンドもホーンが活きていて気持ちいい。
サビの大野二宮×櫻井相葉松本の掛け合いがまた堪らなく良い。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/65081/
マイレート:★★★★
4.Lai-Lai-Lai(作詞:SPIN、作曲:磯崎健史、編曲:ha-j・吉岡たく)
少しラテンチックなアレンジがかっこいい!!
二宮氏の甘ったるい歌い方がツボ。個人的にはライブVer.の歌割の方が好きだった気がする。(当時Mステで披露してくれたのもよき思い出)
「生まれ変わってもこのライトの下へ」という詞がすごく印象的。アイドル嵐を象徴するかのような曲。「たくさんの涙に訳がある」って言葉も好きだなあ。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43956/
マイレート:★★★★☆
5.Days(作詞:北川暁、作曲:宮﨑歩、編曲:長岡成貢)
壮大なバラード。やっぱ苦手だなぁ。こういう曲。
ベッタベタであっまあまの歌詞もだめだー。
4曲目までのテンションがこのイントロによってぶちこわされる。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43949/
マイレート:★★
6.素晴らしき世界(作詞:オーノカズナリ・SPIN、Rap詞:櫻井翔、作曲:松下典由、編曲:石塚知生)
こういうミディアムバラードは苦手だと感じることが多いんだけど、聴いた瞬間一発で気に入った曲。
右チャンネルから流れてくるアコギのフレーズがなんとも言えない切なさを醸し出していていい。
この曲は本当に詞が素敵ですよね。グッとくる。
僕らは泣いて笑ってそれでも明日を夢見てしまう
ありがとう素晴らしき世界
悩んで、もがいて、泣いて、笑って。いろんな葛藤を繰り返しながらも、明日に夢を描ける。それこそが「素晴らしき世界」。
ついつい私も「仕事つらいなー」とか愚痴こぼしちゃうけど、そうやって不満を言えるってことも幸せな毎日を生きている証拠なんですよね。
それから、最初と最後のフレーズも素敵だなって思います。
This is a Little Song, a Tiny Song この手高く高く今舞い上がる
友を信じる優しい声が遠く遠く君の元へ届きますよう
この「小さくてちっぽけな歌」という表現が、この曲の持つ優しさをよりいっそう強くしてくれているような気がして。
低音サクラップとか、ラップ明けの二宮ソロ(右チャンネルのみで聴くと殆ど声のみが聞こえて最高)とかもイイ!
失敗から生まれたという大サビ大野さんソロの歌いあげる感じも素敵ですね。あれは上げて正解だったと思います。
この曲も音源よりライブのソロパートで繋がっていく歌割の方が好き。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43942/
マイレート:★★★★★
7.サクラ咲ケ(作詞:相田毅、Rap詞:櫻井翔、作曲:谷本新、編曲:石塚知生)
城南予備校のCMソング。教師に扮したPVが面白かったなー。この時の二宮もっさりしすぎだったけど(笑)
コンサートで盛り上がるしこういうバンドサウンドっぽい曲は大好きです。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/25764/
マイレート:★★★★☆
8.Rain(作詞:IntoGroove、作曲:Peter Bjorklund・Joel Eriksson、編曲:安部潤)
いかにも大野さんらしいR&Bテイストの曲。歌もサウンドもダンスも文句なしにかっこいい!!……んですが。
英語の発音がなぁ~。未だに言えることだけど、もったいないなって感じてしまいます。素敵な歌声なだけにね。
曲後半の切なげに吠える「Yeah~~~~~~!」がなんかもう、ゾワッとします。すげーっす。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/56504/
マイレート:★★★★
9.いつかのSummer(作詞:Erykah、作曲:TSUKASA、編曲:石塚知生)
嵐の夏男、相葉雅紀氏によるレゲェ調の1曲。ホーンが効いていていいですね。うん、なんか私こういう金管が活きてる曲好きなのかもしれない。改めて色んな曲聴いてて思いました。
これも歌詞がすごく素敵。
世界が回ってる 夢がここにある
どんな色にも 明日は変わるから
今日を楽しもう 今は戻らない
平凡でも 幸せ感じるサマー
相葉くんが歌うことで良さが増してる気がします。まぶしいくらいの輝きの中に見える儚さというかさ。
あとはここも個人的にすごく好き。
まったりゆっくり過ごしてた 言い訳ばっかり探してた
どんなに長い道だって 誰でも初めの一歩から
言い訳して逃げてばかりの私の心にガツンときました。
ラストの「Respect Your life Respect Your Love Respect Your Heart」もまた深い。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43946/
マイレート:★★★★☆
10.W/ME(作詞:Axel G、作曲:Peter Bjorklund、編曲:ha-j・吉岡たく)
ウィズミーって読みます。最初わかんなかった(笑)
英語ばかりの詞で、いかにも松本さんなソロ。世間一般の抱く松本さんのイメージにぴったりハマりそうな印象。
エロ曲だなんていわれてるけど、そんな歌詞ですかね?ライヴでのパフォーマンスは、歌詞通りの裸にシャツ+女性ダンサーとの絡みで少し雰囲気ありますが。
英語苦手だしお子ちゃまなのでわかりませーん。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/56505/
マイレート:★★★
11.秘密(作詞・作曲:磯貝サイモン、編曲:石塚知生)
二宮氏の必殺。もはや殺人兵器。(笑)
ライヴでのあのパフォーマンスに一体どれほどのファンが悩殺されたのか。
そして二宮氏のピアノが良い仕事をしているなと。「デモを聴いて感じた可愛らしさを活かしたいなと思ってピアノを入れてみた」確かこんなニュアンスのことを言っていたと思うんだけど、ほんと正解だね。
色んなジャンルの曲を聴いているだけあって、やっぱり彼の音楽センスってすごいなっていつも思います。
たまには彼自身に彼自身のソロで、こういうひたすらポップで可愛らしくてノリやすい曲作ってほしいなぁ。お得意の厨二チックなのでなくて。(それはそれで感動はするんだけどさ)
音源化されている二宮ソロの中で唯一、作詞・作曲いずれも関わっていない曲ですね。(2013.1月現在)
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43951/
マイレート:★★★★★
12.夢でいいから(作詞:栗原晋太郎・大神正慶、作曲:小田原弘、編曲:安部潤)
低音のラップ部分と、優しく柔らかいんだけど抑揚のないメロディ部分が程良く絡み合って聴き心地のいい楽曲。不安定な高音部分がまた曲に合ってる。
「大人のお兄さんな櫻井翔」が堪能できる曲ですね。(なんじゃそりゃ)やっぱり翔ちゃんにはちょっとツンツンしたイケメンでいてほしいのです。近年の残念な翔ちゃんはちょっと無理してそうで嫌。
秘密に続いてリズムセクションを務めるオマー・ハキムとウィル・リーのコンビが素敵なグルーヴ感を演出してくれてますね。
歌詞:http://www.uta-net.com/song/43955/
マイレート:★★★★
13.Yes? No?(作詞:masa-ya、Rap詞:櫻井翔、作曲・編曲:Shusui・Stefan Engblom・Axel Belinder)
ライブで披露されてこその楽曲だと思ってます。
高揚感溢れるサビから始まりどんどんテンションが加速していって昇り詰めていく感じが非常に好き。大好きです。
サイケの要素も取り入れたハウスサウンドなんだけど、ポップさもしっかり残っていて本当にライブ映えする曲ですね。
音の響きにこだわったというサクラップもいいし、パフォーマンスも文句ナシ。今年のアラフェスではぜひ……!
歌詞:http://www.uta-net.com/song/65082/
マイレート:★★★★
14曲目の風見鶏については、二宮さんソロバージョンしかまともに聞いたことがないので省略。
冒頭では「正直微妙」なんて書いたけど、1曲1曲を単体で聴くといいものも多いんだよな~。
なのにここまで好きになれないのはどうしてだろう(笑)
「HERE WE GO!」から「いざッ、Now」で築き上げてきた嵐の音楽性が少し崩れてしまった印象。(次の「ARASHIC」でまた持ち直したけど)
嵐は、他のアイドルに比べてジャズだったりソウルテイストの曲が多く、音楽性の高いグループだと思うんですよね。
大野さんのボーカルと櫻井さんのラップっていう二大柱の存在も大きい。
それがイマイチ活かしきれていないのかなーなんて印象を受けました。
やはり前3作でディレクターを務めた、鎌田俊哉氏の存在が大きかったのかなぁ。
とはいっても、これまでのテイストを残しつつ、等身大のアイドルポップに仕上がっているので、すごく聴きやすいし、お好きな方が多いのもうなずけます。
これまでの良い意味でアイドルっぽくない面白さが半減しただけ。
可もなく不可もなく、微妙なアルバム。(あくまでも私的に。お好きな方は多いと聞きます)